意外と知られていない可能性が高いのが、町内会が防犯灯を保守したり
電気代を払っていたりすることです。しかしすべての防犯灯ではなく
一部の防犯灯は、市町村などが所有し電気代も払っています。他には
個人や法人が持っていたり、中には所有者不明で球が切れたまま放置されて
いるものもあります。
町内会が所有している防犯灯を一定の条件のもとに自治体への寄付移管を
認めるケースもないわけではありません。しかし、そのような自治体は非常に
珍しく、たいていは、電気代だったり、交換や新規取り付けの費用の一部を
補助する仕組みはあっても、町内会の所有する防犯灯の維持管理は町内会の
仕事です。ついでに市の所有している防犯灯が壊れていたりすると市に知らせて
直させるのも町内会の仕事です。
町内会が防犯灯を維持管理し、新設の判断もしていることによる最大の
問題は、町内会と町内会の境界となる道路への設置が少なくなってしまう
という点です。隣り合う町内会同士で話し合えばいいじゃないかと思われる
でしょうけど、こういう話は言い出しっぺが不利になります。ひとつの防犯灯を
複数の町内会が共有するという仕組みがないので、じゃあ、どちらが負担するか
となるとジャンケンに勝つのは必ず後出し側になります。それがわかっているから
どちらも言い出さない ⇒ 境界道路は暗くなるという仕組みです。
なぜ、防犯灯を町内会が維持管理するようになったのかは、私にとって長いこと
謎でした。2011 年頃から市の主導で防犯灯のLED化が始まり、11年経って
だんだんと輝度半減期を超えたものが増えてきたので、取り替えを始めました。
補助金申請のために区役所に出向いて、いろいろ話していて、市の防犯灯を
増やしてもらうためには、市役所の生活安全課に直談判したほうがよさそうだ
ということがわかりました。さっそく、市役所に向かって(といっても、区役所の
一部が市役所と同一の建物内にあったりするので、今回も、区の総務課と市の
生活安全課は同一建物内でした)ここでもいろいろ、話をしているうちに、
元々、岡山市の防犯灯は中国電力が無償で設置し、電気代も請求していなかったの
ですが、あるとき、市に買い取ってくれという話を持ち込んできたんだそうです。
市としても市内全域の防犯灯を維持管理していくだけの財政的余裕がなくて、
連合町内会のような組織と協議したのだと思いますが、市が1/3、町内会が 2/3 の
防犯灯を維持管理して電気代もそれぞれが中国電力に支払うということになった
というのです。なんだか、ぷぇ~な話ですが謎は解けました。
10年前に借地だった公会堂の敷地も譲渡と買い取りで町内会名義となり、
公会堂そのものも町内会名義になりました。(私が建物登記をしたので、当然、
自分がすると思っていた司法書士の機嫌を損ねました)防犯灯だけなら、
防犯灯管理組合みたいなものを作って移管すればいいかも知れませんが、下手に
不動産を所有してしまって町内が争族だらけ?になるかも知れず、え~いっ、
町内会なんか解散しちまえーっと言いにくい状況があります。