結論を先に言えばオススメの映画です。
韓国映画は暴力や残忍なシーンの描写には容赦ないけど
エロに関してはビックリするほど腰が引けているんです。
その意味で、この映画はどうだろうという興味もありました。
中国で原作が発禁処分となった理由を過激な性描写としたのは
言いがかりで思想背景に関する危惧であった可能性が高そうに
思えますが、ある意味ハチャメチャな内容のストーリーなので
原作者がノーベル文学賞候補であることが、どうしても結びつきません。
それに原作は発行直後に発禁となったはずで監督なり脚本家なりは
どうやって原作本を入手したのだろうという興味もあります。
前置きは、このくらいにして、起承転結の起の部分と承の部分は
エロティックな部分も含めて、つつがなく進行していきます。
この映画はポルノではなく純愛映画なのだということもわかってきます。
転になっても謎は残されたままではありますが、これは悲劇ではなく
コメディーなんだなと不安は晴れていきます。
そして結の結!
ラストシーン。ゆっくりと雪の中をムグァンが立ち去っていく姿を写しながら
エンドロールが流れる。流れ終えたと見せて暗転し、挿入された3日後の
シーンで、なぁ~んだ、メルヘンだったのかと知らされるわけです。
それも唐突な感じじゃなくて「やっぱり!」と納得させてくれるわけです。
自転車に乗っての二人の初デートのシーンなんて絶品の胸キュンキュンです。
残念な点は、いくつもありますよ。主演女優が茶のしずくに見えたり、
乳房の形が、ちょっと残念だったり(でも多岐川裕美よりは相当イイ!
整形おっぱいよりは断然イイ!)急に炊事兵が亭主風を吹かすとか。
こうして映画として良かったと思えれば思うほど原作を読みたいって
思うのは人情じゃないですかね。