今夏の異常な暑さが原因なのか、ほとんど蝉の鳴き声を聞かないという不思議が
あります。蝉が鳴かないということは恋が成就しないということであり、
出生率が今年だけ極端に下がって7年後地上に出てくる蝉が激減するんじゃ
ないかと心配になりました。
そこで、調べて見ると、まず、蝉は地中で7年というのが俗説というか
日本で普通に見られる蝉は、1~5年で地上に出てくるみたいです。
ニイニイゼミやクマゼミ:3~5年
アブラゼミやミンミンゼミ:2~5年
ツクツクボウシ:1~2年
だそうです。ミンミンゼミの中でも2年で地上に出るものもいれば
5年かけて地上に出るものがいるのは、蝉は成長が遅れると地上に出るのを
翌年以降に延ばすためなんだそうです。
それと、もうひとつ蝉の成虫の寿命は1週間というのも俗説みたいで
実際には10日以上、蝉の種類によっては、3週間から一ヶ月の期間、
成虫として生き続けることを2016年に岡山県立笠岡高校3年生の
植松蒼さんが突き止めたそうです。なぜ、蝉の寿命は1週間という俗説が
固定されてしまったというと蝉を捕まえた子供は、もちろんのこと大人でも
飼育するのは困難だったからのようで、植松蒼さんは捕まえた蝉の翅に
マーキングして放し、再捕獲したもの、さらに再々捕獲したものを調べて
調査したといいます。つまり、虫かごの中での飼育ではなく自然環境での
寿命を調べたんですね。
というわけで、今年の夏に恋が成就しなくても、その影響は何分の一かに
薄まるようです。9月の恋、10月の恋をする蝉もいるかもしれませんし。