最初に挿し木に使う枝を採取しました。切り口にはトップジンM を塗っておきます。
特に強剪定のときの強い味方で塗布すると殺菌保護被膜を作ってくれて切り口を
守ってくれます。
逆に、もし塗らなかったら切り口に雨水や雑菌が侵入して自然治癒できなかった中央部分が
腐っていきます。これが上向きなら凹みに溜まった水がターボとなって急加速で腐食が進みます。
こんな小さな山椒の切り口には、トップジンMを塗らなくても、おそらく、腐ってしまうということは
ないのかも知れませんが、この木は、たった2本、私の里山に残った山椒の貴重な雌木なんです。
しかも、もう一本は次々と枝が枯れていってて残る一本の枝に少量の実がなるだけです。
そういった事情もあって、挿し木は、ずっと以前からの課題だったんですが、先送り先送りで
今日に至ってしました。
枝を採取した木の近くに唐鍬で溝を掘って
鹿沼土を入れた場所と、もう一本の雌木の近くで溝を切っただけの所を予定地としました。
採取した数本の枝から挿し木に使えそうな 7.5cm ほどのさらに小さな枝を切り取って
カッターナイフを使って挿し穂の先端をスパッと斜めにカットしました。葉っぱは、一番上の
2枚を残して他は全部除去しました。
挿し木の最初の一本。土の色が違うのは挿すと同時に水やりをしたからです。
12本挿しました。
用意した鹿沼土を使い切ったので、もう一ヶ所では元の土をそのまま使いました。
3本ずつの挿し穂をまとめて挿してます。
収穫まで早くても3~4年はかかると言われてますが、たぶん、10年たっても
ダメなんじゃないでしょうか。その前に今回の挿し木が成功するという保証も
ありません。以前は、あちこちに山椒が実生で生えていたのですが、最近は
ほとんど見かけなくなりました。山椒が生えやすい環境ではなくなったので
しょうか。高さ数mの里山の象徴的な木だった山椒も枯れて、他にも数本の
山椒の木が、この数年で立て続けに枯れてしまいました。
雌木だけではなく雄木も挿しておかねばならないのでしょうか。