栗の季節が始まるので、下草刈りを女房にお願いして
その時間を利用して私は谷川の水を引く下準備をしました。
谷川の水は、栗の収穫とは関係ないのですが夏の渇水期が
終わって、秋の長雨や台風の豪雨が過ぎると谷川の水を
引いておかないとオタマジャクシ池が干上がって蛙が卵を
産むことができなくなります。まあ、それは、1月の話で
まだ、あわてる話ではないのですが、池が干上がるとイノシシが
泥浴をするので花菖蒲が倒されてしまうんです。
写真のクオリティが低いのですが、谷川って暗いんです。
しかも、このアングルでシャッターを押すためには崖の途中、斜度40度を
超える傾斜地に立たねばならないので足場が悪いんです。
それはさておき、何をやらねばならないかというと引水用のポリパイプが
倒木をアンダーパスってます。水がちゃんと流れている状態なら、何の
問題もないのですが、渇水期には取水口が枯れてしまうし、長雨や豪雨の
あとの激流でパイプが暴れてエアをかんでしまい断水しちゃいます。
そこで、エア抜きをして復旧してやるわけですが、倒木が覆っていると
エア抜きがきちんとできないんです。
ここで、簡単にエア抜きの方法について説明しましょう。(なんだか、
名探偵コナンの中で誰かがしゃべるときの口調だな)取水口まで遡行して
取水水位より高い位置でポリパイプを持ちます。じわじわとパイプ内が
水で満たされて重くなってきますから、パイプを持つ位置をズラしながら
下流へと、ゆっくりと移動していきます。取水口から少し離れた位置に来ると
パイプを肩で担いだ形で下流へと歩くことになります。パイプを Ω 状にして
一番高い位置にエアを溜ながら、そのエアを上流側のパイプに残さないように
下流へ下流へとエアを運んでいくというイメージです。
中間地点にパイプの継ぎ目と垂直方向にエア抜き用のホースを繋いだ箇所が
あるので、そこでしっかりとエアを抜いて、さらに下流へとエア抜き作業を
続けます。写真の倒木のちょっと先に二つ目のエア抜きホースがあるので、
そのホースの先端から水が吹き出るようならエア抜き完了です。
今回は、一抱えくらいの太さの木が2本ありました。エア抜き作業は、
谷川を遡行したり下ってきたりするので、細い木でも谷川を横断する形で
生えてると歩きにくいし、特に額のちょっと上の位置に横木があると
嫌というほど頭を打ってしまうという悲劇に襲われたりします。
結局、太いの細いの10本くらい切りました。太くても半分腐りかけ
なので、さほど労力を要しないんですがガッチリ噛みつかれて刃を挟まれて
しまったら、一人ではどうしようもなくなるので、V字に切れ込みを
入れながら玉切りしました。
おや?カスミ目かな?と心配しないでください。切った直後に撮影すれば、
もう少しマシな写真が撮れたのでしょうけど、切ったあと上流へ上流へと
谷川横断木伐採の旅に出かけてしまったので、この写真を撮った時には
切断前の写真を撮ったときから1時間くらい経ってしまってました。
時刻は 17:46 。そうでなくても光が足りない谷川に夕闇が迫って
シャッタースピードは体感では数秒くらいになってしまいました。
↑↑↑んな画像ばかりの中、何が写っているのかが、かろうじてわかる奇跡の
一枚を採用したつもりです。