Lovemachine (2016)
第38回モスクワ国際映画祭に正式に出品されたというこの作品。
「 ロシア映画史上類を見ないという過激な演出」というキャッチフレーズに
おびき寄せられて見てしまったとしたら、たぶん、がっかりすると思います。
勃起した男性器とフェラシーンの「 過激な描写」は、たっぷりとありますが、
前半は、思わせぶりなそーいうシーンの羅列で後半は、しょーもないストーリーの
三角関係というか何というか……つまんないです。
Sweet Country (1987)
もし、↑↑↑ のような、この映画のスチール写真におびき寄せられて見てしまったら、
おそらく失望します。1973年9月11日のチリの軍事クーデターを描いた映画だと
思って見てしまえば、もっと深い失望を味わいます。その失望は、映画のラスト部分で
絶望に変わり、無駄な時間を過ごしてしまった後悔だけが残ります。
Trauma (2017)
私は、Amazon のワンクリック詐欺に引っかかり、知らぬ間にプライム会員なったことに
気づいて解約し、返金もさせたのですが、そのときに、プライムビデオの一覧を見ていて
唯一、興味を持ったのが、↑↑↑ のポスター。原題は Trauma です。
映画は、冒頭、Sweet Country と同じくピノチェット軍事政権時代の1978年に
始まります。駄作と言いながら、この部分は良くできています。ただし、私は
グロは嫌いだし、拷問シーンも嫌いなので楽しめなかっただけです。ところが、
舞台が、2011年に変わった瞬間から、ソフトコアポルノになり、ホラー映画になり、
荒唐無稽なストーリー展開が待っていました。でも、人体破壊のシーンは見事でした。
私は好きではありませんけど。もうひとつ、救われるのが、姉妹のいとこ役を
演じた Dominga Bofill は、魅力的な女優さんでした。
だからというわけじゃないですけど、上の2作の救いようがない駄作ぶりとは
何か違う物を感じさせるところがあるんですよね。見応えのある 1978年を
撮った監督と、残虐シーンは別として何の才能も感じさせない 2011年部分が
同じ監督の作品とは、にわかには信じられない気持ちが残るんですよ。
冒頭だけじゃなく、劇中もう一度、1978年のシーンがあって、戦闘シーンなんですが
これも見応えがあります。
ラストは ↑↑↑ んなシーンで終わります。この後日談を凄腕の脚本家と、この映画の監督が
組んで作品にすれば、ひょっとすると、いい作品ができるかも。
ホラー映画が嫌いな私は見ませんけど。