音痴の人の歌には2種類あって、あまりの音痴っぷりに皆が大笑いする音痴と
可哀想過ぎる音痴に皆が黙ってしまう音痴があります。私は後者です。
音痴には3種類あるといいます。
- 感受性音痴:音程が合っているかどうか分からない
- 運動性音痴:音程が合っていないのは分かるが、正しい音程を出せない
- リズム音痴:リズムが合わない
私は、三つとも当てはまり、特に1.と3.が強い音痴です。
中学校2年の時、同級生がどうしても合唱クラブに入りたいのだが一人では
入りにくいので一緒に入部してくれないかと言われて同伴入部したことが
あります。部員は全員女の子で男子は私たち二人だけでした。
最初に練習した歌は、ショパンの別れの曲。パート、パートをしっかりと習って
最後に全員で合唱。そのとき、
「後列の右から3番目の人。少しボリュームを抑えて」と
指導の先生に言われました。つまり、私の調子っぱずれな歌で合唱を壊して
しまっていたので、せめて目立たない程度の音量で歌えと。仮に皆の前で
合唱するとなると口パクで……と言われること必至です。
そういえば、小学校の時の合奏では、いつもトライアングルで他の楽器に
さわらせてもらえたとはありませんでした。
皆と一緒に手拍子をしていると、だんだんとズレてしまいます。
大学生になってダンスパーティーに参加してみると音楽に合わせて踊ることが
できません。それでも、歌声喫茶では最強感受性音痴を発揮して大きな声で
歌っていたような気がします。
社会人になった頃にカラオケブームが、やってきました。二次会、三次会の
スナックではカラオケ、カラオケ。同窓会でも二次会はカラオケ。同窓生で
旅行に行っても夕食後は、ずっとカラオケタイム。
歌いたい人だけ歌えばいいのに、どうして、最低一曲はなどと、いらぬおせっかいを
するんでしょうね。
音痴の悲劇は、どんなに音痴の人でも他人の音痴はわかることにあります。
つまり、こっちが音痴で歌うと(たぶん)私よりも音痴の人に私の音痴が
わかってしまうということになります。それも、なんだかなあなんです。