有名な「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」という言葉も
王室をおとしめる悪意が流布されたものだという見方を示すなど、
一般的なマリー・アントワネット像を踏襲することなく描きながら、
実際にヴェルサイユ宮殿を使って撮影を行ったことでリアリティにも
気を使ってます。一方で、マノロブラニクが担当したシューズは、
思わず「おいしそう」と、つぶやいてしまうほど魅力的で、それは
そのまま、マリー・アントワネットを華やかに描くための大切な
アイテムとなっていました。
この映画では、マリー・アントワネットの愛人のハンス・アクセル・フォン・フェルセンを
普通にモテモテ男として描いてますが、 Wiki によると、数ある結婚話を頑なに断り、
王妃マリー・アントワネットただ1人に愛を注ぎ、最後の最後まで王妃救出のために
献身的な奔走を続けたようです。庇護者であったスウェーデン王が暗殺されて政治的に
失脚したけど、その後継者であるグスタフ4世が親政を開始すると復権し、元帥にまで
出世しちゃいます。しかし、やがて、グスタフ4世はクーデターにより王位を奪われますが
新しい王の王太子暗殺に関わったと疑われたり、最後の最後には群衆に殴り殺されて
死んじゃうという波瀾万丈な生涯を送った人物のようです。この男を主人公にして
映画を作ったほうがヒットしたんじゃないですかねえ。