クラック!(2)

By | 2018年5月17日

とにかく、解体にかかる費用を抑えなければなりません。とはいっても、

クラック発見以前に、いろいろ計画を入れてるし、計画があれば

その準備もあるので、すぐさま、作業に取りかかることができるわけでも

ありません。

翌日は、近所の人にヤギ汁を食べさせるイベントを予定してたので

ヨモギを摘みに行かねばならないし、週末は、koji さんとこでランチ。

そのためには、やりかけのカーテンパイプ取り付けブラケット工作を

一段落させておかねば、ジンちゃんでのお出かけに支障が出ます。

一番急ぐのは、解体費用の見積もりですが、見積もってもらう前に

建物内のゴミを搬出して少しでも安い見積もりを得られるようにしなければ

なりません。粗大ゴミの予約。ケーブルTVの移設の申し込み。

解体ではなく、もし、修理したときの修理見積もり。この見積もりは、

一応、「100%とは言わないけれど、建物が壊れたことに対して

中電さんにも責任があると思いますよ」という交渉するときのベースとなる

損害額として知っておきたかったのです。

実際には、中電との交渉は修理見積もりが出る前に始まりました。

この離れに入ってる電線とは別に母屋に入ってる電線も、あまり

余裕がない状態で張られており、しかも、アンカーが 離れに

使われていたものと同じものだったので

母屋まで壊されちゃかなわんという思いが強まったからです。つまり、

起きたことは、ある意味しかたがないという一面がありますが、起きた

ことの原因を探り、再発防止を考えなければ事が起きた意味がなくなる

ことになってしまうからです。

地震の翌週は茶話会から始まり、ケーブルTV会社の見積もり、

翌日には、もう工事。ご近所麻雀大会があって、粗大ゴミの予約日が

木曜日で、解体工事の見積もりに来るのが土曜日。

第一回目の粗大ゴミ ↑↑↑ 椅子が6脚半、畳3枚、ガラス戸2枚、本棚1本、

コタツふとん1枚、コタツ天板1枚、自転車1台、風呂ボイラー1個でした。

小型家電や都市鉱山ゴミも ↓↓↓ のとおり。

第二回目の小型家電など ↓↓↓

↓↓↓ 燃えるゴミ 255 リットル

資源化ゴミ ↓↓↓

第三回目の小型家電など ↓↓↓

電気毛布は、小型家電としては取ってもらえなくなっていました。蛍光灯も

蛍光管は蛍光管で資源化ゴミとして出さねばならなくなってました。

しかし、小型家電などの持ち込み3回目にして初めて、ギロチン材Bとして、

このゴミが324円で売れました。うち、24円は消費税ですけど、これって

免税?個人事業主の免税については国税庁に説明ページがあるんですが、

純然たる個人が売却した物に消費税を支払われた場合、どうするのが

正しいのか、きちんと説明してあるページを見つけることはできませんでした。

まあ、こちとら、年金暮らしなので、ちゃんと雑収入として申告して

往復に要したガソリン代を必要経費として計上すれば、赤字計上

できちゃいますが、これは所得税に関する話。消費税をきちんと

申告して納税してしまったら、いくら控除が大きいからといって

還付を受けるってことにならないのかな?

ところで、これほどゴミを出すと気持ちいいです。クラックをきっかけに

良い終活ができています。元々、解体する建物は、主として父が生前

使っていたので父の遺品がたくさん残っていました。死後十数年を経て

遺品整理ができたことも、気持ちがすっきりした要因となっています。

がんばって、建物内のゴミを、ほぼ、ゼロにした結果が報われたのか

解体工事の見積もりは、税込み160万円になりました。これに加えて、

とうとう、ヤフオクで落札者がなかった自動車のシート二組 ↓↓↓

の処分代として3万円を加えた163万円から中電の補償費を差し引いた

金額が解体費用ということになります。中電は思ったより手厚く補償して

くれたので正直助かりました。また、母屋への電線の張りがゆるくなるように

無償で工事もしてくれたので、この点においても安心が得られました。

解体工事はすでに始まっています。工事初日で

屋根がなくなりました。工事2日目で ↓↓↓ で

2階がなくなりました。2t トラックがやっとという狭い道に面した建物なので

重機で一発取り壊しというのができなくて、しかも、取り壊さない建物との

境を既存の建物に影響がないように解体しなければならないので、

コンクリート基礎を壊す工程以外は、すべて手作業になってしまいます。

それでも、4人作業で、この早さ。やはり、プロは違います。

解体してみて初めて知ったのですが、まさかの土壁でした。

ということは、筋交いが入っていない構造だったことになります。

クラック!(1) で唱えたリフォームで筋交いを切ったために構造が

脆弱になったという説は論拠を失ってしまうかと思われました。

私が習った建築基準法では、土壁の壁倍率は0.5でしたが、

平成15年に出された建築基準法施行令第46条への告示1100号 で

土壁作りの際の仕様によって、壁倍率は、0.5だけではなく、1.0 や

1.5 も認められることになったようです。壁倍率1.5 といえば、

厚さ3cm以上で幅9cm以上の木材の筋交いを入れた構造と同じという

ことになるので、クラック!(1) で唱えた脆弱問題は、そのまま通用する

ことになるのでしょうか。実際に、どの土壁にも割れや欠損は

なかったので、地震による変形はなかったと考えていいのでしょう。

2 thoughts on “クラック!(2)

  1. thom

    ごくろうさまです。
    我が家の一部屋も片付けよう(ゴミ捨てよう)という気になりました。

    土壁の強さに驚きです。
    植物の繊維質って素晴らしい材料ですね。

    Reply
  2. 何処吹く風 Post author

    どっかのサイトの受け売りですけど、戦後、とにかく家を建てなきゃならん
    ということで、安くて頑丈っぽい家をどんどん作るために盛り込んだものの
    ひとつに「筋交い」があったというんですね。
    それまでの伝統的な工法は垂直方向の柱に対して水平方向には
    貫(ぬき)を通す構造です。筋交いのように地震などの揺れに突っ張って
    がんばるんじゃなくて、ゆらゆら揺れながら地震が収まるのを待つ方式でした。
    このとき、土壁は構造壁としてがんばるんじゃなくて揺れが小さければ
    少し壊れ、揺れが大きいときには、ガサッと落ちる。落ちたら落ちたでいいや、
    塗り直せばいいからという考え方だったと思います。
    柱も、戦後はコンクリート基礎にアンカーボルトで固定した土台の上に
    立ててますが、伝統的な建物では柱は石の上に乗っかってるだけで
    土台なんてものはありませんでした。地面にほど近い位置に木材を
    水平に使って、しかもその上に柱を立ててしまう。しかもご丁寧なことに
    ホゾで継ぐだけではなく金具とボルトで固定してしまったりしています。
    家の構造の中に、今回、建物を壊した主犯だったピーンと張った
    電線のようなヤツを大量に潜ませてるのと同じなんですね。
    地面に近いところに水平に置かれた木材って、虫害や腐れに弱いですよね。

    それでも、筋交いのように、ある一定以上の力が加わったら折れたり
    裂けたりすることで建物自体の倒壊に繋がる柱が折れたり裂けたりするのを
    防ぐことができるものは、まだマシです。構造合板のようにがんばり過ぎる
    ヤツばかりいると、極端な話、被害ゼロか全壊か完全二択みたいなことに
    なりかねないってことになります。

    安い家をどんどん作るには、熟練した大工じゃなくても作れるほうが
    都合が良かったわけで、ツーバイフォー工法なんて、その代表じゃないかって
    思うんです。

    Reply

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