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里山水道復活プロジェクト 1

去年の夏、谷川から引いている水が止まりました。原因を調べるため

中間点あたりのホースを切断してみると非常に細かい砂が出てきますが

肝心の水量が、ほとんどありません。どうやら、長年の使用でホース内に

砂が溜まって詰まっちゃったようです。

ちょうど同じ時期に草刈り機で汲み上げポンプの配線を切断してしまう

という事件があり、渇水期にオタマジャクシ池に水を入れる手段を

なくしてしまいました。十数年にわたって、毎年、オタマジャクシの

巣立ちを見送ってきたのに、去年はとうとう干上がらせて

全滅させてしまいました。

毎年なら、1月の末には蛙が卵を産むのですが今年は2月も半ばに

なっても産まないので「あ~あ、去年全滅させてしまって産みに来る

蛙がいなかったんだろうな」と嘆いていました。

ところが、2月も末頃になって今年も蛙が卵を産んでるのを見つけました。

ひょっとすると、今年の冬の猛烈な寒さに親蛙が冬眠の寝床を出たく

なくて産卵が遅れたのかも知れません。大きな卵で、知り合いの

農学博士によると、たぶん、タゴガエルじゃないかという話でした。

県によっては絶滅危惧~準絶滅危惧指定されてますが、岡山県では

2009年に留意指定されたようです。

卵が産み付けられるまでは今年からはオタマジャクシがいないんだな……と、

ガッカリすると同時に渇水期を乗り切るために谷川を掘って伏流水を

浸み出させて汲み上げるという世話をしなくても済むんだなというホッとした

気持ちとが交差してました。でも卵を見つけた時、うれしい気持ちのほうが

強かったのは、意外なような当然のような……

中間点あたりでホースを切断したまま放置しておいたら、ひょっとして

詰まった砂が流れ出すかもという期待があったのですが、調べてみると

少しは流れるようになってはいました。しかし、どこかで詰まったままである

状況は変わっていないようでした。

先日、ふと、ホースを持ち上げた感じで砂が詰まった箇所を

探り当てることができるかもと思いついて、水源部分から手応えを

試してみることにしました。すると、水源から数m のところでフッと

ホースが軽く感じたものですから、とにかく、そこを切断してみました。

すると、何と言うことでしょう。その切り口から細かい砂が、いくらでも

出てくるのです。どうやら、砂が詰まったのは取水部分そのものだったようで

取水部分にホース内の水を逆流させては、ホースを降ろして砂を

吐き出させるということを繰り返して、かなり勢いよく水が出るように

なったところで、一晩置いたら、もう砂は出てこなくなりました。

あとは、3FNジョイントという継ぎ手で切断したホース同士を繋いで

中間点の切断場所から勢いよく水が出るなら作戦成功!

この 3FNジョイント はスグレモノですが、価格も 3,290 円+消費税と

お安くはありません。ボルトとナットもセットされています。しかし、それを

使うのではなく、ステンレスのボルトとナットを別に買って使ったほうが

良いと思います。今回の使った場所は、これまで通りなら砂で詰まって

しまうのは、数十年先かも知れませんが定期的に切り離して砂を

除去してやれば最大水量を確保できるし、もっと下流に砂が溜まるのを

防止できることでしょう。そのことを考えるとボルトとナット3組で

431 円(税込み)の出費は高いとは言えないと思います。

バッチリと接続できました。ここで使ったステンレスボルト&ナットは

下流で使っていた 3FNジョイントのものの使い回しなので、わずかに

錆がでていますが問題ないでしょう。

ところで、組み合わせ方向を間違えないようにしないと締め付けが

確実にならないということを老婆心ながら申し上げておきます。

黄色の丸の中の方向に組み合わせると失敗です。外側には、40 と口径が

書いてある平らな面が来なければなりません。実は、つい間違えて

組んでしまったので一度全部外して付け替え直すハメになってしまいました。

中間地点から、勢いよく水が出て大成功。けれども砂混りなので

週末の雨まで待って、できるだけホース内の砂を吐き出させておいて

接続することにします。