Monthly Archives: 12月 2016

さようなら、hana ちゃん

今年の7月に北海道旅行のため出発直後、1分以内に

hana ちゃんを自然石にぶつけて、フロントバンパーと

左フェンダーを大破させてしまいました。

衝突のショックでライトの内部の爪が折れ、外れて落ちそうに

なってました。テープで止めるという応急処置だけで、

走行に支障がなかったのは、不幸中の幸いでした。

予約した舞鶴→小樽のフェリーだけはキャンセルしたく

なかったのです。9万円近い乗船賃が、パァになってしまうし、

何よりも、数年前から、このときを待っていた北海道旅行が

おジャンになってしまうからです。

行く先々で、豪快に壊れた hana ちゃんは、注目を浴びましたが

北海道旅行自体は、それはそれは、楽しいものでした。

北海道に向けて出発したのが、7月の半ば。帰宅したのが

8月も終わりに近づいた頃でした。約40日間の旅を終えた

hana ちゃんをすぐさま板金修理に出し、退院したのが、

11月の半ば。そのあと、北海道旅行中に気になった

バキューム系統の不具合その他を修理し、その他、

こまごまとした修理や2,000km ごとにエンジンオイルを

3リットルも消費してしまうという不具合の原因を絞り込むため、

オイルキャッチタンク廻りのタンク本体とホース類の交換を

行って、12月1日に関東に向けて出発しました。

静岡県内を快調に走行中に助手席付近から、これまでに

聞いたことがないような異音がしたかと思うと、エンジンが

突然不調となり、シフトをニュートラルにしたとたん、

エンジンが停止してしまったのです。

そのまま、東名高速の左端まで惰性で進めて停車し、

すぐさま保険会社に連絡してレッカーをお願いし、

NEXCO 東日本にも故障停車中であることを連絡しました。

というわけで、「○㌔先 故障車有注意」の電光掲示板デビューを

してしまいました。これが、12月2日の19時頃。

レッカー車の到着、牽引のための作業に時間がかかり、

その夜は、レッカー車の基地に、hana ちゃんは一泊。

静岡トヨタに入庫したのは、翌12月3日(土)の昼前。

ところが、土日はイベントを行っていて、とても、修理には

かかれないと言います。それでも、時間を見つけて、

翌日曜日の14時頃、エンジンオイルの量は正常で、

とりあえず、エンジンを始動することはできたとの連絡が

ありました。

この時点で、私は、てっきり、ターボ関連の不具合が

原因だと思い込んでいて、エンジンがかかるなら、低速での

走行は可能ではないかと判断してしまったのです。

静岡トヨタは、なぜ、エンジンが停止してしまったのかが

不明なので、走行はオススメしないと言ったのですが、なんとか、

岡山まで持って帰ることが出来れば、時間をかけて原因究明も

できるだろうし、修理見積もりが高額になるようなら、

そのまま売却するなり、山小屋として走行させずに使うなり、

ゆっくりと時間をかけて装備品を外して次の車に使うとか、

さまざまな選択肢を選べると思ったのです。それに、

静岡トヨタは月曜日が休みで、次に hana ちゃんを

診ることができるのは、早くても火曜日以降となることや、

hana ちゃんに積んでる大量の搭載物をどうやって運ぶか

という問題や、保険会社から代車として借りているレンタカーを

岡山で乗り捨てれば、その乗り捨て料金も発生するし、火曜日に

診断に取りかかっても、その日のうちに結論が得られるという

保証もなく、その間の宿泊費の負担も出るしで、エイヤッと、

岡山に向けて出発したのでした。

低速走行しやすい一般道を走るか、またしても走行不能に

なったとき、少なくとも片側2車線あって、後続車を完全に

せき止めてしまうリスクの小さい高速道路を帰るか、迷った末に

高速を選んで帰途についたところで、水温が上昇し始めたので

エンジン停止の原因はオーバーヒートだったことがハッキリ

しました。

速度を60km/h くらいまで落とし、室内ヒーターを最強にして

水温上昇を抑えながら、あと数㎞ のところにある、SAまで

なんとかたどり着けないかと頑張りましたが、ついに水温計は

振り切ってしまったので、あと、2kmという地点で、またしても

非常停車せざるを得なくなりました。

停車直後に白煙をあげ、空になってしまったラジエーターに

積載していた水を10リットルくらい注入すると、やっと、

水温計の真ん中程度まで下がったので、後ろを道路パトに

守ってもらいながら、SAまで自力走行しましたが、走行中、

もうもうと青白い排気ガスを吐き続け大変でした。

一晩、SAに泊まって、エンジンを冷やし切って、自力走行と

途中から4t車用の積載車に積んでもらいながら、富士市の

日野に入庫して、再びレンタカーを保険会社に手配して

もらって帰宅しました。

帰宅後、日野から連絡があって、エンジン焼き付きで、

水がブロック内に入っている状態だと言います。

ここにいたって、ついに、hana ちゃんを岡山まで運ぶのを

完全にあきらめて、富士市内の解体業者さんに連絡を

取ってもらいました。hana ちゃんのように内装にふんだんに

布や木を使ってる場合、家屋の解体時に処理費用がかかるのと

同様に解体作業費や、発生したゴミを処分するための費用が

かかるんだそうで、あとで解体業者さんが教えてくれたんですが

少なくとも 10万円くらいは請求しようかなと思っていたんだ

そうです。

でも、解体業者さんは、ほうぼうに連絡をとって、一応現状の

ままで買い取ってくれることになりました。マイクロバスとして

ではなく、キャンピングカーとして輸出が可能だということが

わかったので、引き取ってみようと思ってくれたそうです。

親身になって、いろいろ調べたり問い合わせてくれて、

本当に感謝です。もし、入庫した日野の社員の方とかが、

引き取ってくれるなら、タダでもいいと思っていたのに、

思った以上の価格で買い取ってくれたのでした。

金銭的に助かったのは事実ですが、それ以上に、

できれば、国内で、ひょっとして国外ででも、hana ちゃんが

第三の人生?を送ってくれるかも知れないと思えるだけで、

とても、安堵できたのです。来年の2月で、丸々十年となる

hana ちゃんとの付き合いの中で、東北大震災での

ボランティア活動など、私の人生観さえも変えてくれた

シーンもあったわけで、長年飼ったペット以上の思い入れが

私の中に膨らんでいたからです。