圧倒的な迫力。完璧な映像力。緻密なストーリー。謎の深淵と
あざやかな解明。ジェヴォーダンの獣そのものは史実にあり、
あまりに多くの人が犠牲になり、死者は、88人だったとも、
123人だったとも伝えられ、正確な数がわからないといいます。
結局、この野獣の正体は、はっきりせず、後に巨大な灰色
オオカミだったとも、ハイエナだったとも、ハイブリッドウルフ
だったとも、さまざまな解釈が生まれることになります。
この映画でも、ある解釈が暗示されます。
マニという名のインディアンが、むちゃくちゃカッコ良くて、
この登場人物のおかげで、アクション映画の要素もあり、
(この作品がアメリカ映画になってたら、単にそれだけに
なっていた可能性あり?)史実に基づくということから
歴史映画としても見応えがあり、主人公と伯爵令嬢の
恋愛映画、ストーリーの展開に重要な役割を担う娼館の
シーンでエロティックな描写もあって、よくもまあ、これだけ
詰め放題に詰め込んで、わずか2時間18分の上映時間に
まとめあげる力量とか、いやあ、もう、ただただ脱帽でした。