昔、72歳だった僕 【0002】

By | 2024年9月24日

動画を見ていると、どんどん時間が過ぎる。

2024年9月22日のその日もそうだった。

午前4時が近づいている。これはダメだ。女房にドヤされてしまう。

急いでパソコンをシャットダウンし、エアコンと部屋の電気を消して廊下に出た。

ん?まっすぐ廊下が縦に伸びているはずなのに

目前に壁がある。振り返って部屋の灯りをつけると

変わりない私のパソコン部屋がある。2畳半くらいの狭い部屋だ。

ドアのところで、どうしたものか、しばし迷ったが結論が出ない。

ふたたび、部屋の灯りを消して目の前の壁から横に身を

かわしながらドアを閉めてみた。

縦に伸びていた廊下が横になったと思った廊下は短く、右側には

すぐ近くにトタン板で覆われた引き戸があり、ごっつい南京錠が

かけられていた。

見慣れている倉庫の入り口だ。

ただし、いつもは開けっ放しだ。何年も閉めたことなんてない。

左側は八畳くらいの和室になっている。どことなく見覚えがある部屋だ。

おそるおそる部屋を進んでみると左側は掃き出しのガラス窓に

なっていて雨戸の隙間から朝の光が漏れている。

部屋を斜めに横切ってドアを開けると狭いダイニングキッチン。

そのまま横切って廊下に出て右手を見たら裏口に出た。

突っかけを履いて外に出て斜め横の枝折り戸から一旦道路に出て

右に回って玄関前の新聞受けに手を伸ばしてみて、あれっと思った。