特殊詐欺か闇バイト強盗か

By | 2023年6月28日

始まりは一本の電話。昨日の夕刻に町内の方から


市税事務所から年金天引きで納税いただいている方に毎年送付させて

いただいている「市民税・県民税 税額決定・納税通知書」を手違いで

違う方に送っていて数年間にわたって、そちらにお届けできていませんでした。

まことに申し訳ありません。直接お伺いしておわび申し上げたいのですが……

というような電話があって明日の10時に来てもらうことになったけど、

○○さん(私)のところには、そういった通知が来ます?


要約すると上のような内容の電話がありました。もちろん、いただいた電話では

「市民税・県民税 税額決定・納税通知書」ではなく「何かの通知」でしたし、

事態が進むにつれてわかったことも混ぜたり、本筋とは関係ない部分を

省略したりしています。

「うーん。もし詐欺だとしても、どういう詐欺に繋がるのか想像つきませんが、

明日、市税事務所の方がお見えになるときに同席させていたいだけますか?」

と答えた私は、そろそろ寝ようかと思った時間帯に、ふと、市税事務所からの

電話が虚偽であった場合の重大性に気づいてしまいました。特殊詐欺で

受け子が一人だけで来るのなら私一人立ち会うだけで充分に対応できると

思っていたのですが、もし数人が押しかける闇バイトを集めた強盗なら

私一人では何もできません。悪くすると私の寿命も今日の10時過ぎまでに

なってしまいます。。。とは、あまり考えないんですね。 正常性バイアスです。

しかし、事の重大性だけはハッキリと認識できたので、どのように対処するかを

必死で考えました。単純化すれば、どうすれば警察を巻き込むことができるか

という策を練りました。最悪の場合への対応なので交番から一人派遣して

もらうだけでは不十分です。できれば強行犯係に対応して欲しい。最低でも

マル暴の屈強な刑事二人ぐらいには立ち会って欲しいし、あと数人に周りを

固めていただいて未遂の状態で確保して欲しい。そのためには、どういう

プロセスで事を進めていくべきかを必死で考えました。

さいわい、つい最近、不動産侵奪罪で、こちらのアクションに対して警察が

どのようなリアクションをとるかについてのシュミレートができています。

ただし、不動産侵奪罪は実際に起きている事件でしたが今回は、まだ起きて

いない事件です。しかし、もし起きたときの結果の重大性については、誰しも

想像できるもの……のはずですが、警察にも私と同じだけの危惧を抱いて

もらうことが、もっとも大切になります。強行犯係って警察でも忙しさでは

群を抜いていますから、窃盗犯係のようには軽いフットワークを見せては

くれない恐れがあります。しかし、岡山西警察署管内では現時点では大きな

事件は起きていないハズなので対応してくれる可能性は高いと思いました。

っていうか、どうやって対応してもらうか、こちらも命懸けなので。

今朝は、a.m. 6:00 過ぎには目覚めて昨夜組み立てた作戦を脳内で見直し

しました。a.m. 7:50 に昨日電話をくれた町内の人に警察に相談することを

了承してもらって、a.m. 8:10 西署に電話。この時間帯は、まだ日直が対応中

でした。状況を説明するためのレジュメは作成していましたが、事の重大性を

共有してもらうことは予想通り困難で、10分ほど電話で話したあと、

「じゃあ、a.m. 8:30 になるのを待って強行犯係に直接電話します」

と電話を切ろうとすると同時に、

「ところで失礼ですがお名前を伺ってもいいですか?」

と名前を聞き出しました。これは警察に限らず役所との折衝でも、とても

大切です。聞かれれば答えるし答えたら責任が生じます。しかも急上昇します。

もし、反応が鈍ければ、いったん電話を切って役所だったら課長を指名して

電話します。今回の場合は、名前を聞いた効果が、すぐに出ました。

日直は、交番から、さらに事情を聞くために警官を派遣する。何時頃に派遣できるか

日直の方が私の携帯に連絡を入れると言ったので了解して、電話を切りました。

a.m. 8:20 頃でした。相談をしてくれた町内の方に、その旨を伝えて西署から連絡が

あり次第、おじゃますると伝えました。a.m. 8:35 に交番から警官を派遣したとの

電話があったので、ただちに相談者宅に向かいました。ちなみに相談者は共に80代の

夫婦二人暮らしです。

a.m. 8:40 警官が相談者宅に到着しました。バイクは交番用のバイクではなく、おそらく

通勤用に使ってる私用のバイクで来てくれたので、そういう気遣いをしてくれてるだけでも、

ちょっと安心。

相談者から直接、警官は事情を聞きます。私も横で聞いて昨夜の電話で聞いた

内容との相違点や聞きもらしていたこと、質問も交えて事実関係の上書きをしておきました。

a.m. 8:50 警官の要請で相談者から市役所に今日の訪問についての確認の

電話を入れました。電話番号は私が用意した番号を使ってもらいました。市税事務所は

6月半ばに一斉に「市民税・県民税 税額決定・納税通知書」を発送するので

問い合わせ番号に電話しても何時間も話し中になって繋がらない状態が続くため

通知書に記載の電話番号と1番だけ違う番号にかけてもらいました。すぐに電話は

繋がって、昨日電話してきた人の名前を告げると実在し、電話を代わってもらうことが

できました。本物だ!

ご夫婦と警官、私の4人が同時にホッとして部屋の空気が一気にゆるみました。

全員、笑顔です。さらにおかしいのは、今日の訪問についての確認がとれた時点で

替わってくださいと警官が言って替わったので、さぞかし市税事務所の方は驚いた

ことだろうと、さらに部屋の空気がゆるみました。

その後は、警官は西署にも報告を済ませて、みんなでコーヒータイム。

もし、市税事務所に昨日名乗った人が所属していなかったり、同姓の人がいても

心当たりがないとなれば、事件発生で、一時間ほどの間に実際に応対してもらう役や

周囲に張り込んで、いざというときの応援や確保などの体制がキチンととれたか

どうかは、結局、わかりませんでしたが、この場合は、何もないのが一番いいという

ことだけは間違いないので、よかったよかったと。

a.m. 10:00 30代ぐらいの女性と50代くらいの男性の市税事務所コンビが

やってまいりました。玄関先で済まそうとしたのをむりやり座敷にあげて私も立ち会いで

おわびと説明を聞きました。同姓同名の方がいて、その方には成年後見人か税理士か

代理の方に送付することになっていて過去5年間にわたって間違って送ってしまった

そうです。ところが、今年になって、その代理の方が、代理もやめたし、住所も違うと

やっと連絡してきてミスが発覚したとのことでした。

そして、核心の今回私がぁゃιぃと思った最大の原因のなぜ電話連絡してきたか、

どこで電話番号を入手したのかについては、事情が込み入っていて文書だけで

通知して伝えるのは難しいと判断して事務所に備えられた2010年頃のハローページで

電話番号を探したとのことでした。そりゃあ、アカンよ。でも、今朝の確認の

電話の途中で警官に代わったことには、心底驚いたようです。

まあ、あれやこれや、今日2回目のコーヒータイム。よかったよかったの話を

繰り返しました。

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