もう、3ヶ月半近くジンちゃんのお世話をしていません。
といっても、2ヶ月は屋根屋をしてたから仕方がない……とも
言えないんです。3ヶ月半 - 2ヶ月 = 1ヶ月半 !
1ヶ月半は、365日お正月の私にとっても、充分に長い期間です。
そこで、リハビリを兼ねて、この映画を観てヤル気を出そうと
思ったのです。その目的で言えば、 グッバイ、サマー (2015) のほうが
ピッタリっぽかったのですけど、残念ながら、Amazon プライム無料体験
期間中にDLが間に合わなかったので、手持ちの中では、これかなと
選んだワケです。
↑↑↑ と、↓↓↓ じゃ、モチベーションへの影響力が、まるで違うでしょ?
しかも、観ると決めてる映画の情報は事前に集めることはしないので
この映画が、TOKYO 0円ハウス0円生活について語る上で、実際に
ホームセンターで購入した2万6,000円分の材料を使って家を完成させる
ドキュメンタリーを軸に独自の住居論を展開していくというものだと
いうことを観て初めて知ったというウカツさでした。
月極駐車場を東京23区内で借りようとすれば、月額 52,129円 ~ 18,080円の
費用がかかるので、そんなに甘いものじゃありません。それに、住居に
車輪を取り付けて固定資産税や不動産取得税対象外とし、市街化調整区域に
住むことも可能というメリットだけを紹介されても、これまた、トレーラー
ハウス設置検査基準マニュアルに示されるような制約があります。
モバイルハウスを完成させて設置場所に移動させる前日に東日本大震災が
発生しちゃいます。そのため、モバイルハウスに住んじゃう編はカットと
なって、製作者の郷里である熊本に拠点を移し、拾ってきたモノで
空き家を再生させるというような話になっていきます。
新政府設立構想などの中身を聞けば興味深いアイデアも紹介されるのですが、
熊本には地震も起こり水害も発生するという未来を知っているので
そのあたりの話を聞くのは心穏やかではないものがありました。
話を戻して、モバイルハウスで暮らすというモチーフで連想するのは、
アカデミー賞に輝いたノマドランド (2020) (未見です)ですが、
ワーキャンパーという暮らし方を選択できるのは、白人に限られるんだそうです。
商業施設や公的施設の駐車場など、違法ではないが不適切な場所で車上生活をしても、
白人であれば口頭で注意されるだけで済むけど、黒人やアジア人がこれを行えば、
警察署に連行されてきびしい尋問を受けるのがアメリカという国だと言うのです。
もっと、端的に「黒人が車上生活してたら、警官とかチンピラに直ぐに殺されますから」
という声だってあります。マンハッタン「ビリオネアーズ・ロウ(億万長者通り)」と
呼ばれる一角にある96階建ての最上階にある六つのベッドルームを備え物件が昨年
売りに出さたが、価格は1億6900万ドル(約194億円)だったという読売新聞の報道を
目にしたばかりです。194億円といえば、ゲーム・オブ・スローンズを3シーズン
製作できちゃうくらいの金額ですからね。真子さまの住むマンションも家賃が
月80万円 ~ 100万円と騒がれているでしょ?(← 55万円かな: 英紙デイリー・メール )
なんだか、話がとめどなくなってきていますが、軽キャンで、どこに泊まっていようが
ドアミラーをへし折られて盗まれることもなく、「“強欲老人”は現役世代の血税を
飲み干しつつ、ゆたかなレジャーを楽しみながら老後を過ごす、老人病の吸血鬼だ」
などと公的年金者が罵倒されることのない日本にいるのですから、キャンカー生活を
享受できることの意味を噛みしめなくてはならないし、アメリカのように幾重にも
張り巡らせられた格差社会が日本にも我々が生きている間に訪れる可能性が
大きいことを忘れてはならないと考えるきっかけを与えてくれた映画でした。